公助があってこそ、共助と自助が育つ ― 年の瀬に考えたこと


今年も残すところ、あとわずかとなりました。

この一年、どんな思いで日々を過ごされてきたでしょうか。

物価高や災害への不安、子育てや介護、学校や地域の課題など、「自分で何とかしなければ」と、知らず知らずのうちに一人で抱え込んでしまう場面も少なくなかったのではないでしょうか。

この一年、私はあらためて文京区でも、行政が常に口にする、「自助」「共助」「公助」の順番について考えてきました。目指したいのは、公助 → 共助 → 自助という順番が、きちんと機能する社会です。

まず「公助」です。

行政が責任をもって、制度を整え、予算を確保すること。

そして何より、一人一人の暮らしに「必要な情報」を、誰にも届き内容が伝わる形で示すこと。あわせて、誰もが利用できる「場」や「仕組み」を整え、「困っても大丈夫」「助けを求めていい」と思える安心の土台をつくることが、公助の役割です。

かつ、行政は信頼できる。公平公正に、区民の幸せを考えている。と思える、その土台があってこそ、人と人とが自然につながり、支え合う「共助」が育ちます。

そして、孤立や不安に追い込まれずにいられるからこそ、一人ひとりが「自分を大切にしよう」「やってみよう」と踏み出す、「自助」がはじめて可能になると考えます。

「共助」や「自助」を求める前に、「公助」がその責任を果たしているか?

この問いを、行政は常に忘れてはいけないことです。

自治体の役割は、困っている人をふるい落とすことではなく、誰ひとり取り残さない、「誰もひとりにしない」、社会の仕組みを整えることです。

新年は、公助が責任を果たし、その土台の上で共助が育ち、そして一人ひとりの自助が可能になる文京区を、みなさんと一緒につくっていきたいと思います。

今年一年、本当にありがとうございました。あなたにとって、笑顔になることが一つでも多い、年末年始となること念じています。

文京区シビックセンター 展望ラウンジからの街並み
文京シビックセンター22階より

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