文の京総合戦略のパブコメ募集~全国学力・学習状況調査から見える学校教育の課題

Q  先生は、授業やテストで間違えたところや、理解していないところについて、分かるまで教えてくれていると思いますか? 

今年4月に区立小学校6年生と、区立中学校3年生に実施した「全国学力・学習状況調査」の質問にあったものです。

以下は、上記の質問に対しての小学6年生の回答結果です。

学力テスト_分かるまで教えてくれる

*全国・都・文京区、全て公立小学校

校の一番の役割は、子どもがからなかったことを分かり、知らなかったことを知れる「楽しさ」を体感できる場だと思うのです。

そうした中、文京区の小学校で、「分かるまで教えてもらっている」という実感を持 てない割合が、全国や都に比較しても高いのは、大きな課題であることがあきらかで す。 学校は本来、子ども一人ひとりにとって「楽しい」時間です。そのためには、先生た ちが子ども一人ひとりに心を配ると共に、学校生活の中心となる各授業で「勉強がわ かる」という、子どもの知的好奇心を満たす楽しい「居場所」にしていくことが大切 ではないでしょうか。

 

親の経済的状況によって学習状況にも格差が生まれると指摘される中文京区では、昨年度の質問項目にあった以下の質問で

Q 「学校の授業時間以外に、普段(月曜から金曜日)、一日あたりどのぐらいの勉強をしていますか(学習塾で勉強している時間や家庭教師教わっている時間も含む)」 

に対しての小学6年生の回答結果は…

学力テスト_学校以外の勉強時間

*全国・都・文京区、全て公立小学校

文京区は、学校以外で日に2時間以上勉強する児童の割合が、全国東京都比べ大幅に高くなっています 

この結果から、文京区では、塾等で教わっているために、学校で勉強をする前にすでに分かっている児童が多い、ということも推測できます。

いっぽうで、塾や家庭教師以外に親等から教わったり一人で勉強しているという児童も含まれているかと思います。

冒頭にあげた質問先生は、授業やテストで間違えたところや、理解していないところについて、分かるまで教えてくれていると思いますか?」に対して、「当てはまらない」と答えた割合が文京区で高いのは塾等での学びの場でなく、「授業やテストで間違えたところや、理解していないところについて、学校で、分かるまで教えてほしい」と、期待している数値の表れだとも思うのです。

こうした期待に対して、学校現場が「やっています」ではなく、子どもたちが実感できる成果で、手立てを講じることを要望しています。

 

また、中学3年生では、

Q 「国語の授業で学習したことは、将来、社会にたときに役に立つと思いますか」 

という問いに関して… 

学力テスト_国語は役に立つか

*全国・都・文京区、全て公立中学校

文京区は「役に立たない」思っている割合が高くなっています。

国語は、様々なことに通じる力になります。何を学ぶにしても「国語の力」は基礎的な学力として必須と言えるのではないでしょうか。それは、社会に出てからも同様で、私たちの「暮らし・仕事・社会参加」など、あらゆる面で求められる能力の基盤として不可欠なものだと思うのです。そのような現実的な目的意識を生徒に持たせることも、学習意欲を高める上で大切なのではないでしょうか。

 

「全国学力・学習状況調査」の結果について、詳しくは以下でご覧になれます

平成31年度 文京区「学習内容定着状況調査」小学校・中学校の結果 
https://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0184/7217/20190920_bunkyo_4.pdf 

 

 

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文京区では、現在、「みんなが主役のまち「文の京」の明るい未来をつくるため、主要課題の解決に向けて、広く区民の皆さんからご意見を伺い、総合戦略の策定につなげてまいります。」として、パブリックコメントを募集しています

文京区ホームページ 
https://www.city.bunkyo.lg.jp/kusejoho/kekaku/kousou/resident-questionnaire.html

ご意見を頂く上での資料として、

評価対象の期間 平成 30 年4月1日から平成 31 年3月 31 日までの 事業量(アウトプット)の進捗状況を確認するとともに、 基本構想の各分野における中間アウトカム(具体的に目指すべき状態)に基づいた評価を行っていますので、ご覧ください。

令和元年度事業評価の実施結果について 
https://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0183/9845/3_1.pdf

 

教育に関する分野別評価

 

例えば、事業評価では、「学習内容定着状況調査活用事業」は、「区立小・中学校の指導方法が工夫・改善されて いる」として「現状維持」となってます。

冒頭で取り上げましたが、現状に明らかに課題があります。学校として子どもたちが、知的好奇心を満たし、さらに広げていくためにも、現状維持ではなく、改善、拡充という方向性が当然あるはずです。

みなさんのご意見を是非区に届けてください

教育分野以外にも多岐に渡る分野を基本政策として整理しており、それぞれの分野における文京区の主要課題整理されています

 

◆基本政策 

  1. 子どもたちに輝く未来をつなぐ 
  2. 健康で安心な生活基盤の整備 
  3. 活力と魅力あふれるまちの創造 
  4. 文化的で豊かな共生社会の実現 
  5. 環境の保全と快適で安全なまちづくり 

 

区報の情報は、非常に限られています。区報のもとになるのが、現段階でまとめたPDFファイル「(仮称)「文の京」総合戦略(骨子)について」です。どのように区が各事業について現状を分析して、課題解決を考えているのか一端が見えるものです。 こちらを参考になさってください。

(仮称)「文の京」総合戦略(骨子)について 
https://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0183/9846/3_2_sashikae.pdf

▼ パブリックコメント募集のページはこちらです。

文京区ホームページ 
https://www.city.bunkyo.lg.jp/kusejoho/kekaku/kousou/resident-questionnaire.html

 

文の京総合戦略の骨子

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