独居高齢者の孤独死・住居改修への助成など~安心して住み続けられるために暮らしづらさの軽減を
文京区内(平成29年) 孤独死数 114人(うち単身世帯 68人)
65歳以上は 79人(うち単身世帯 48人 男性:26人 女性:22人)
東京都監察医務院の資料に基づき、区から聞いた数字です。
65歳以上の一人暮らしの方の孤独死は、増えてきていると聴きます。
一人暮らしの世帯で亡くなられた際に発見までの時間が長くなってしまうことがあります。
1人暮らしのお宅で
新聞がたまっている
生協で届いたものがそのままになっている
・・・等々、いつもと違うことに気が付いたときに、みなさんならどうされますか?
新聞や生協に連絡せずに、「旅行に行かれているのかもしれない・・・」と思われることもあるかもしれません。
先日、区内で一人暮らしの方が亡くなられました。
同じマンションの方が、新聞がそのまま積み上げられていく中、警察に相談をされたところ、消防署の方がきて、バルコニーから窓のカギを壊し中に入り発見に至ったそうです。
ただし、通報するにあたっては、不安を持たれたそうです。
もし、旅行に行っているなどで家を空けてるだけだったなら、消防署が安否確認をするために窓を壊したことの修繕費は、通報した自分に請求されるかもしれない・・・と頭をよぎったからです。
こうした不安は少なからずの方が持つのではないでしょうか。
「最近、見かけない・・・」という不安がよぎったときに、通報しやすい環境整備が重要だと思います。
近隣の方などが「あれ、ちょっといつもと違うかも・・」と思った時点で区に連絡し、区が速やかに警察に伝える、というシステムを構築していく等の環境整備が重要だと思っています。
また、新聞配達や水道、ガスメーターの検針の方等々に、人が替わっても安否確認の視点を持ち続けてもらえるような連携の強化も欠かせないと感じています。
上記のことは、18日に開催された地域包括ケアシステム調査特別委員会で要望しました。
また委員会では、「住まい」についての審議もしました。
誰もが、住み慣れた地域で安心して暮らせる住居を得られるために自治体ができる支援は、当事者の視点に立った助成です。
ちなみに、文京区は、高齢者や障害者、ひとり親世帯の入居を拒まない住宅を紹介する「文京すまいるプロジェクト」を実施しています。オーナーには入居一戸あたり月1万円を支払ったり、バリアフリー化に応じて月に最大1万円を限度にプラスして支払うなど、高齢者等が入居しやすい賃貸を増やすようにしています。が、制約はなかなか増えません。
一因には、オーナーが、高齢者の一人世帯が亡くなった後の家財の処理などの問題を危惧する等があります。
区は、東京都が実施する高齢者の見守りや葬儀、残存家具の処分を請け負う「あんしん居住制度」等も合わせて推進していきたいとしています。
https://www.tokyo-machidukuri.or.jp/doc/sumai/anshin_pamphlet290301.pdf
高齢者や障害のある方は、浴槽が低くなっていなるなど、バリアフリーになっていることが必須の条件となることがありますが、なかなかそうした物件が見つからず、見つかっても家賃が限度額に見合わない・・・ということもあります。
要介護等で介護保険を利用できる人であれば、その人の必要度にあわせて浴槽の取り換えなどが可能ですので、バリアフリー化が課題になっている物件である場合には、そうした介護保険を活用していくことを要望しました。
障害のある方の住居では、現在は身体障害の方々のみを想定した住居の改修補助です。
が、声の調整が難しい、自分の気持ちを落ちつかせるために飛び跳ねる・・等々、様々な特性がある障害のある人たちにとって、二重窓にしたり、吸音するカーペットを敷いたりするなどの対処をすることで自分らしく過ごせる住まいになります。そのためにも、身体障害の方々のみならず様々な障害のある方を対象とした住宅改修の補助制度への拡充も求めました。
また、委員会では、高齢者、障害者、ひとり親世帯に限らず、LGBT、外国人等々、住まいを探すことに困難を感じている方たちに向けても、今後支援を広げていく、という区の考えも確認できました。
住まいは、その人の困り感、生活のしづらさに応じた改修を施すことで、生活の質がぐっと違ってきます。その人が、その人の今のありようで、その人らしく暮らせる力になっていきます。
区は、全ての区民が安心して住み続けられることを目指していますので、住宅改修の補助拡充にも力を注いでいきます。
住宅について、困っていること、生活しづらい点等、みなさんのご意見をお聞かせください。
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