区民共有の財産の貸付料は、どのようなルールで決まったのか?― 元町小学校跡地貸付問題の「始まり」を整理しました ―

現在、私が議会で取り上げている「園庭地下利用」「貸付面積変更」「行政財産化」などの問題。

実は、その出発点は令和8年3月の予算審査特別委員会でした。

旧元町小学校跡地の順天堂への貸付料について、私が疑問を持った始まりは、とてもシンプルでした。

区民共有の財産である旧元町小学校跡地の土地(貸付面積2,855.08㎡)が、順天堂に月額約172万円(年額約2,074万円)で貸し付けられることになった。

この金額を見て、私が最初に抱いた疑問は、

「なぜ、この貸付料になるのだろう。どのようなルールで決められたのだろう」と。

区民の方からも、

「この面積で、この貸付料は安すぎるのではないか。」

「どういう計算でこの金額になったのか調べてほしい。」

との声が寄せられました。

そこで私は、予算審査特別委員会で貸付料の算定根拠について質問を重ねました。

が、区の答弁を聞けば聞くほど、新たな疑問が生まれるばかりでした。

その疑問を確かめるため情報公開請求を重ねた結果、公募Q&A、覚書、貸付料計算シート、貸付面積変更契約、行政財産化など、次々と新たな資料が明らかになりました。

その先に見えてきたのが、現在議会で取り上げている**「園庭地下利用」の問題**です。

以下は、予算審査特別委員会(令和8年3月6日、9日)質疑概要です。

予算審査特別委員会の質疑で見えてきた時系列

※ 参考地代…区が公募時に応募事業者へ示した「貸付料の目安」。事業者は、この金額を参考に事業計画や採算を検討します。

この経過を見ると、公募時には55%減額というルールや計算方法は公募要項に記載されていませんでした。

一方で、区は

「55%減額という考え方は当初から想定していた」

と説明しています。

しかし、その考え方が、

  • いつ整理されたのか。
  • どのような手続を経て貸付料の決定につながったのか。

については、議会質疑を通じても明確な説明はありません。

① 「ルールはあった」と言うのに、そのルールは示されていない

区は、

「55%減額という考え方は当初からあった」

と説明しています。

しかし同時に、

  • 公募要項には「55%減額」とは書かれていません。
  • 計算方法も示されていません。

ことも認めています。

つまり、

区が説明するルールを、公募資料から確認することができません。

行政の公募では、「内部では決めていました」では十分ではありません。

応募するすべての事業者が、同じ条件・同じ情報で競争できることが大前提です。

② 「プロなら分かる」という説明

一方、区は質疑の最後に、

「参考地代を見れば、どれくらい減額されているかは、プロの事業者なら理解できる」

と答弁しました。

しかし、公募は、

「分かる人だけが分かればよい」

制度ではありません。誰が応募しても、同じ条件が、誰にでも分かるように示されていることが、公平な公募の前提です。

③ 説明が途中で変わっていく

区の説明は少しずつ変化していきました。

55%減額について、

  • 実施設計後に算定した。
  • 当初から想定していた。
  • 参考地代そのものが55%減額後だった。
  • プロなら理解できる。

と、区の説明は質問のたびに変化しました。。説明が一つではなく、途中で変化し、一貫していないことも、この問題をさらに詳しく調べる必要性を感じた理由の一つでした。

④ 一番知りたかった数字が説明されなかった

私は何度も質問しました。

  • なぜ参考地代は約227万円なのか。
  • なぜ契約賃料は約172万円なのか。
  • なぜ満額賃料は約384万円になるのか

ところが区は、

「今ここでは分からない」

という答弁を繰り返しました。

貸付料を決定した担当部署が、議会で算定根拠を十分説明できなかったことは、私にとって大きな疑問として残りました。

  • いつ決めたのか。
  • 誰が決めたのか。
  • どのような手続を経て決めたのか。

区が決定した金額の根拠さえ説明できない状況は、異常に映ります。区民共有の財産である土地の貸付料については、区民にも分かる形で説明することが行政の責務です。

ここから「園庭地下利用」の問題へ

予算委員会での答弁に納得できず、さらに情報公開請求を行い、一つひとつ資料を確認を重ねました。

すると、

  • なぜ貸付面積が変更されたのか。
  • なぜ園庭部分だけ貸付料算定から除外されたのか。
  • 地上は区の園庭、地下は順天堂の体育館という実態は、貸付料にどのように反映されているのか。

という新たな疑問が次々と浮かび上がってきました。区の説明を、鵜呑みにすることなく、これからも資料と事実に基づき、一つひとつ確認しながら議会で質問を続けていきます。

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