文京区議会 ①費用弁償の廃止案 ②政務活動費の使途公開案-いずれも自民・公明・永久の会の反対により否決~本当に区民の立場に立っているのか?

「費用弁償」をご存知ですか?

地方議会の議員が、議員報酬や政務活動費とは別に、議会や委員会に出席した際に支払われる「旅費」つまり交通費のようなもので、金額は条例で定められています。課税の対象にもなりません。

文京区議会の費用弁償は3,000円と条例で定められています。なぜ3,000円なのか、金額算出の根拠がどこにあるのか、区民に説明できる裏付けはありません。

議員の中には「交通費だけでなく、資料代等も含む」という認識を持っていた議員もいましたが、条例は「日額旅費」と規定しており、資料代が含まれるとしたら大きな問題になってしまいます。

 

都内の26区市部ではすでに費用弁償を廃止しており、多くの県でも廃止しています。東京都議会もすでに費用弁償は支給していません。古くからの慣例であり、その合理的理由がないため、廃止する自治体が多いのです。その点で、文京区議会は遅れていると言えます。

11月議会で、ぶんきょう未来・日本共産党・みんなのまちづくり、の3会派で費用弁償を廃止する議員提出議案を提出しました。

しかし、議会運営委員会(11月28日開催)で審議した結果、

反対・・・自民・公明・永久の会 5

賛成・・・ぶんきょう未来・共産 5

可否同数となり、森守委員長(自民党)採決で否決されました。

 

主な反対意見としては、

・障害のある議員が旅費を必要とすると支払えなくなる

・実費支給の在り方もある

・もっと丁寧に議論すべきだ

・来年の区議会選挙後の議員たちで議論して決めるべきだ

・区民へのパフォーマンスじゃないのか?

などです。

 

障害のある議員がいて旅費を必要とするならば、別途、個別に検討すれば良いことです。

例えば、議長は公務として参加する場が多いとのことで、そのたびに区有車が使われます。

障害のある議員が議会出席のために必要ならば、合理的配慮として検討し、区有車を出す等も考えられます。

障害のある議員を想定したとしても、議員全員への費用弁償を存続する理由はないと考えます。

 

委員会に出席するたびに実費精算をするのも非常に煩雑で、マンパワーがかかり、これもコスト増になります。まして、議員の多くは自転車を使用しているのが常です。

さらには、議員は特別措置で、シビックセンターの地下駐車場を、年間25,000円で利用できるのです(通常は、入庫から出庫まで30分までごとに250円)。

格安の年間使用料である上に、政務活動費からその駐車場代を支払うこともできるのです。

費用弁償 3,000円の根拠の合理的な説明責任を果たせないまま、ただ反対することには残念でなりません。

 

さらにもう一つ、残念なことがありました。

政務活動費が適正に使われているか、使途の透明性を区民のみなさんに対して確保することは極めて重要です。議会、議員の責務です。

区民の方から、政務活動費をどのような活動に充当しているか、広く区民に知らしめるために、政務活動報告書等を領収書と共にインターネット上の議会ホームページで公開するように求める「請願」が出され議会運営委員会で審議したところ、

採択・・・ぶんきょう未来・共産党 5

不採択・・・自民・公明・永久の会  5

で、可否同数となり森委員長(自民)採決で不採択となりました。

 

議員が、その責務である区民の代表としての仕事をまっとうしている自負があるのなら、報酬や政務活動費以外に費用弁済が本当に必要なのか? また、政務活動費の使途を公開に反対する理由はなんなのか。区民のみなさんにきちっと合理的理由の説明責任を果たすべきです。

機会があったら、ぜひ、自民・公明・永久の会の議員に反対した合理的な理由を聞いてみてください。

 

文京区議会 費用弁済

 

 

 

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