文京区児童相談所基本計画(素案)意見募集…文京区の子どもの最善の利益を守るためには?

文京区は、児童相談所の設置に向けて、虐待の未然防止、虐待発生後の重篤化防止、他、児童相談所体制を更に強化するなど、「子どもの最善の利益を守るため」に基本的な考え方を整理した「(仮称)文京区児童相談所基本計画」(素案)をまとめました。

(仮称)文京区児童相談所基本計画(素案)
https://www.city.bunkyo.lg.jp/kyoiku/kosodate/kosodate/jisoukihonkeikakuiken.html

 

児童相談所の開設は平成34年後半、伝通院の隣にある旧国家公務員住宅跡地に予定しています。一時保護所の機能も整備されます。

市・区が児童相談所を開設することの利点は、「迅速性・機動性」「身近な相談窓口」そして、保健センター・保育所・幼稚園・学校などが同じ自治体であることから「密接な連携」が可能になることです。

 

文教委員会で素案について審議をしました。

以前の文教委員会で、所員の人材育成の重要性はすでに要望しています。また、連携する先の、特に子どもの様子から虐待の有無などに気付く機会の多い保育園・幼稚園、学校等の先生たちが、虐待を見逃さずに気付ける視点をどのように育てるか、聞き取りについてどのようにしたらいいのか、何を聞いてはいけないか、といった研修をしっかりと行うことを要望してきました。

今回は、主に以下を求めました。

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● 組織編成の見直しも視野にいれること

密接な連携が可能になるように、組織編成の見直しも視野にいれることを要望しました。例えば、18歳未満の障害相談や、障害手帳の判定等の業務も生じてきます。現状では「障害がある」ということで大人も子どもも一括りにして障害福祉課が主に担当となっています。が、より密接な連携を図りワンストップ化を進めていくのであれば、障害等があっても18歳未満の子どもは子どもとして、子どもを対象とした組織体制で対応することが必須です。

 

● 虐待予防の観点からも一時預かり事業の拡充を

区は児童相談所の設置に向けて、虐待予防に力を注いでいくとのことです。

障害のある子が虐待をうけるリスクは、定型的な発達をしている子どもよりも高いことが様々な研究で指摘されています。

子どもを育てていくということは、多かれ少なかれ、思い描いていた子育てから軌道修正を迫られていくものですが、障害のある子を育てることの修正は非常に大きく、心も身体も疲弊してしまうことが珍しくありません。文京区の調査では、障害のある子を育てる保護者は、住民基本台帳から無作為抽出した同年齢の保護者よりも「子育てが辛い」と感じる割合が7倍以上高いことが明らかになっています。

それだけに、虐待予防の観点からも、療育に通所する子どもの保護者が、用事やリフレッシュのために療育終了後に利用できるよう、一時預かり事業の実施を要望しました。

ところが、主幹である教育センター所長の答弁は、「専門療育を実施する機関であるから預かり保育は行わない。必要があるなら他制度を紹介しますよ」といった内容でした。

きょうだいの授業参観や保護者会等への参加もままならなくなることもあります。保護者が疲弊していけば、判断力も落ちるし心身の体調も崩し、子育てに支障がでることも十分にありえます。ときには虐待の危険に子どもをさらしてしまうことさえあり得ることなどを想定してはじめて療育の専門性があると言えます。家族支援をしっかりできてこそ、保護者を追いつめない、孤独にさせない療育の専門性です。その再認識が必須です。

虐待の未然防止に力を注ぐために連携する先がこのレベルの専門性では前途多難です。トップから担当者まで、関わる職員全員の専門性の向上が急がれます。

子どもの最善の利益を考えても、慣れ親しんだ同じ場所で過ごすことは重要な視点であり、幼稚園等であれば当たり前に実施しており、力を入れている一時預かり保育です。療育での実施を、虐待未然防止のためにも改めて求めていきます。

 

● 切れ目のない「24時間体制」で対応できる職員配置を

未然防止に力を入れれば入れるほど、新たに掘り起こされていく支援すべき人たちに、丁寧な対応ができるようにするためには、職員自身が息切れしない十分な職員配置も欠かせません。早朝や深夜でも切れ目ない「24時間体制」で対応できる職員配置も重ねて求めました。相談者が深夜だからこそ意を決して電話して、「通じなかった」と、相談をあきらめてしまうことがないよう等、万全の体制をお願いしました。

 

● 乳幼児健診は平日のみのではなく土日も開催を

都は、虐待防止条例案の中で、保護者による子どもへの体罰を禁止し、「乳幼児健診の受信を保護者の努力義務」にすること等も盛り込んでいます。

乳幼児健診に努力義務を課すのであれば、健診は、平日のみではなく土日も開催するといった環境整備をすべきと求めました。検討していくとのことです。

 

● 特別養子縁組に関する専門性の蓄積と中学生への啓蒙を

特別養子縁組等に関する相談にものっていくことになるので、開設までにはそうした分野の知見を積んだ専門家等と相談し、制度や体制を整えていくことを要望しました。

また、中学生向けに配布している冊子「ハッピーベイビープロジェクトのFor Your Great Future」に、中絶の記載だけではなく否認についての情報も加え、さらに、特別養子縁組等の制度の記載もして、子どもたちが将来選べる多様な情報を持っていられるように連携していくことを求めました。

 

● その他

一時保護所は、子どもたちが少しでものびやかに過ごせる施設設計となるよう要望等

 

 

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*ご意見を送ってください

「(仮称)文京区児童相談所基本計画」(素案)について意見募集が行われます。 ぜひ、計画案を読んでいただき、ご意見をお伝えください。みんなで「子どもの最善の利益」を守る、より良い拠点となるように知恵をだしあっていきたいと願っています。

意見募集期間 平成30年12月6日(木曜日)~平成31年1月7日(月曜日) 
https://www.city.bunkyo.lg.jp/kyoiku/kosodate/kosodate/jisoukihonkeikakuiken.html

 

文京区 児童相談所

 

 


文京区児童相談所基本計画(素案)意見募集…文京区の子どもの最善の利益を守るためには?” に対して 3 件のコメントがあります

  1. フェアリーチーム より:

    児童相談所の開設嬉しいです。
    先ほど文京区HPから意見を送信しました。

    1. 海津敦子 より:

      ありがとうございます。子どもは社会のみんなで育てるもの。そうしたことが子どもにも保護者にも届く核になる児相になると嬉しいですね

  2. 文京区民 より:

    文京区にこのような施設ができるのはとてもうれしいお話です。
    私も夫の言葉のDVで区などにたくさん相談しました。でも施設など子供含めた安全な場所は遠いところばかりでした。子供が苦しいのに幼稚園などにも通うことができなくなることが一番の子供にとって理不尽なことです。
    今後は私自身の経験がいつか自分の子供以外のたくさんの子供達のために役に立てたらいいなあと思っています。
    現在はまだ私自身戦っております。

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